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J-WAVE 2002年4月5日『いまさら聞けないビジネスマナー(5)ビジネスマナーは職場の居場所を確保する近道』

パトリック・ハーランが生放送でお送りしています J-WAVE JAM THE WORLD。続いては1つのテーマを1週間、毎日違った角度で考えるEARTH NOWのコーナーです。今週のテーマは「今さら聞けないビジネスマナー」。今回お話をうかがったのは、ビジネスマナーのセミナーなどで大活躍中の近藤成子さんです。最終日の今日のテーマは「ビジネスマナーは職場の居場所を確保する近道」というテーマです。どんな話なんでしょうか、近藤さん、お願いします。

新入社員の皆さんにとって、職場で自分の居場所というか、安心して場にいることができるようになるまでには、1カ月ぐらいの期間が必要になると思います。職場の居場所を早く得るためにもビジネスマナーは大事な要素です。私たちは、新しい所に行ったときに、他の方との関係とか仕事の内容とか、いろいろ不安があります。しかし、ビジネスマナーといわれている、挨拶をする、電話応対をする、気持ちよく話すなどは、どの社会でも共通なものです。ですからビジネスマナーを身につけているということは、どういう場面にあっても、どういう職種になっても生きてくる、使えるということなんですね。

この1週間ビジネスマナーについてお話ししてきましたが、ビジネスマナーが自分はもう一歩だなとか、またはもう少し頑張らないと駄目じゃないかなあと思っている方、または、かなり自分はいい線いっているなあと思う方、いろいろといらっしゃると思います。私も長くこの仕事をしていますが、それでも若い方から非常にスマートなビジネスマナーを見せつけられて、なるほどと感心したり、真似しなきゃと思ったりする場面に出会ったりします。

私たちは職場でも家庭でも生活がありますね。その中でマナーを身につけていけばいいと思うんですね。特別なマナーというのではなくて、ビジネスをしている現場でいろんな方に会う、いろんな方と接触する中でいろんなマナーが見えてくる。そうすると、非常にスマートだったり、上品だったり、または非常に効率的であったり、いろんな方を見ることができますね。そのときに「なるほど」と感心して、どんどん教えてもらって、楽しく覚えていったらどうかな、と思います。

一番大事なことは、自分が間違ってしまったときです。例えば、「十把一絡げ」という言葉がありますね。それを「一把一絡げ」などと言ってしまう。周りがが「えぇっ?」という顔をしたら、「すいません、間違えました」。または、「これは違うぞ」と言われたら、「ああそうですか。勉強になりました」と言って、楽しく、そして多少は恥ずかしいことがあっても遠慮せずに聞いてみるなり、実践してみることです。そういう明るいムードというか明るい態度が大事だと思います。

完璧にマナーができる人なんていうのは、完璧すぎてかえって付き合いにくいぐらいですね。私たちは、多少落ち度がありながらも仕事をしているのですから、思ったことを率直に皆に聞いたり、また自分が知っていることは、相手を馬鹿にしないで教えてあげる。そういう態度が大事だと思います。そういう態度自体が、すでにあなたには居場所があるということです。マナーができないから居場所がないんじゃなくて、一生懸命勉強しているという様子を見せること、そして職場の方と一緒にかかわっていくこと。それ自体が居場所になりますね。

ですから、何回も言うようですけれども、「今さら聞けない」じゃなくて、「今から」どんどん勉強をして、スマートなビジネスマナーをお互いに身につけたいと、そんなふうに思います。

なるほどね、近藤さんなかなかいいことを言います。ビジネスマナーだけじゃなくて、マナーというのは人と人とのやりとりの間で、ものすごい大事なことですよね。日本はマナーをこんなに大事にする国なんだと、僕何回も思っているんですよ。たしかに周りの人を見て見習うのが大事なことだと、今近藤さんが言いましたけれども、本当にそのとおりです。例えば、食卓でのマナーは、その国によって違うし家によっても変わりますよね。僕はけっこうシンプルに暮らす家で育ったんですけれども、大学生のとき上流階級の家に招かれたことがあります。食卓に座るとフォークが4つ、5つ出たりして、スプーンが山ほどあるんですよ。どれを使うのかわかんない。だけど、お母さんから、「とりあえずホステス、そのお家の奥さまを見て、その人のやることを真似すればいいんだよ」と、お母さんが僕に言ってくれていました。今までに一番役に立った言葉かもしれないですね。

ビジネスマナーもそうだと思うんですよ。課長とか部長、社長を見て、その人がどんなふうに電話に出るのか、社長が入ってくると周りの人はどういうふうに挨拶するのか。僕は外国に来て、毎日の生活の中で人の真似をして暮らしてきたんですよ。こうやって日本語も身につけたんです。例えば、人に「おはようございます」と言われたら、「おはようございます」と答える。「こんにちは」と言われたら、「こんにちは」。「お疲れさまです」と言われたら「お疲れさまでした」。お店に入って「いらっしゃいませ」って言われたら、「いらっしゃいませ」と答える!あったんですよ、こういうことあったんですよ。違っているのはあとでわかったんだけど、とりあえずこの人は頑張っている、マナーを正しくしようとしている、という姿勢が周りから見てわかったと思うんですよ。

友達から「日本は違う。あまり上司とかとざっくばらんな話はできない」「挨拶をしっかりしましょう」と何回も言われたんです。実は就職活動のときも、「まずは挨拶から練習しましょう」とアメリカ人の友達に言われたんですよ。その人は4年間、ずっと大学で日本語を勉強していて、僕を日本に招いてくれた友達なんです。就職活動を始める前に、面接の練習をしました。社長とか部長の役割で面接官をやってくれるんです。そのときに、本番の面接官がけっこう年上の男性だったら、マナーは違う、普通に「こんにちは。私はパトリック・ハーラン」じゃなく、「こんにちは。娘さんくださいって言うんですよ」と言われました。だから、本番でそのままやってみたら、たしかにウケた。冗談だって、あとでわかったんだけど。あとで怒ったんだけど、後の祭り。ま、それからマナーを大事にしなきゃならないという意識は、僕にもあります。

本当に、日本に来るまでは自分のことをかなりうぬぼれていました。世界一の人間だと思っていた。何万年もかけて進化してきた人間の中で、僕は頂点に立っていると思っていた。目標は僕、僕です、というような意識があったんですけど、「あらら、小学生が僕より日本語うまい」。さっきのアナウンサーも1日目なのにすごくうまい日本語をしゃべるんですよ。自分を見直して、謙遜にならなきゃならない。これはやはり再出発の態度です。新入社員や新学生の皆さんも、やはり少し自分のことを見つめて、頭を下げて腰を低くして周りから学んでいくのが大事だと思います。

今回は、「今さら聞けないビジネスマナー」について、話しました。来週は「今さら」何が「聞けない」んでしょうか、楽しみにしましょう。EARTH NOWでした。

(出典:J-WAVE『Jam the WORLD』2002年4月5日放送分)

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