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J-WAVE 2002年4月4日『いまさら聞けないビジネスマナー(4)サービスにおける真実の瞬間』

JAM THE WORLD 木曜日は私、高瀬毅がお送りしています。続いては、1つのテーマを1週間、毎日違った角度で考えるEARTH NOWのコーナーです。今週は「今さら聞けないビジネスマナー」をお送りしています。今週はまちを歩いていると、「いかにも」という感じのフレッシュマンをよく見かけます。濃紺のスーツに真っ白いシャツで固まって歩いているから、すぐわかったりするんですけどね。ちょうど社員研修でビジネスマナーの講義を受けている最中というフレッシュマンの人たちも多いのではないでしょうか。

今回お話をうかがったのは、ビジネスマナーのセミナーで活躍中で、『職場に居場所はありますか』の著者でもある、株式会社近藤教育企画、代表取締役近藤成子さんです。昨日、水曜日は「正しいマナーとよいマナー」についてうかがいました。今日、木曜日は「サービスにおける真実の瞬間」というテーマでお話をうかがっています。

私たちがサービスをするというときに、ビジネスマナーのいろんな項目を使っています。お客さまよっては、非常にわがままというか勝手というか、いろんなことを要求してきます。サービスしなければいけないということで、お客さまの言いなりになっていたら、それはもう商売になりませんね。例えば、「2割まけてください」と言われたら、「ハイ、いいですよ」と言って2割まけてしまったら利益がないわけですから。また、どうしても3日かかる仕事である場合に、明日持ってこいと言われても、それは丁寧な商品ができないわけですからそれはもうお断りする以外はありません。

しかし、そこで私たちが考えなければいけないのは、お客さまが無理難題をおっしゃるその本意は何か、何がしたいのかということです。例えば、少しでも安いものを求めたいと思っているのであれば、機種や形は少し古くなったり、機能が少し落ちたりしていても、少しお安いものをお勧める。早くとおっしゃるのならば、例えば3日かかる場合に、明日までにほしいとおっしゃっても2日でなんとかするようにする。自分がお持ちして1日時間を早めるとか、そういうことにします。そうすると、こんなふうにしたいあんなふうにしたいというお客さまの要望に対して、ちょっとは応えることができる。そして、お客さまには自分のために動いてくれたなあという満足を与えることができる。それが、サービスです。

ですからサービスの本質というのは、お客さまの言いなりではなくてお客さまの求めていることを察知して、なんとか少しでも満足していただけるように動いていく。そういうことがビジネスマナーの基本になっています。お客さまのビジネスマナーの評価には、この会社はサービスがいいとか悪いとか、電話応対がいいとか悪いとか、親切だ不親切だというのがあります。しかし、人によって評価の基準が違います。ですから、あのお客さまはOKだったけれども、このお客さまからは叱られたとか、あのお客さまは非常に満足されたけどこのお客さまは普通の顔をしてらっしゃるとか。この評価を考えたときに理解できるのは、すべてお客さまが判断している、評価する人はお客さまなんだということです。お客さまはいろんな評価をする方がいらっしゃるので、こちらがどんなに頑張ってもたいして誉められないときもあるでしょうし、普通のことをやったとしてもとても誉められることもあるでしょう。しかし、基本はお客さまの評価基準に対して、こちらがどういうふうに動いたかということであり、それが評価になると思います。

ヤン・カールソンという人が言っていました、最初がお客さまとの勝負、何かお話しするときが、「真実の瞬間」。これは闘牛用語で闘牛士と牛の真剣勝負の、あの瞬間のことを言うようです。それが15秒だ、と。ビジネスの場面では、お客さまがお電話をかけてきたとか、お店に入ってらっしゃるときとか、そういう最初の15秒ですね。これが「真実の瞬間」で、サービスをするときには、ここに一番中心を置いたらどうかということをアドバイスしています。それが顧客満足の基本なんだと話していましたので、付け加えておきました。

最後の言葉、「15秒が勝負だ」。これ、僕よくわかるんですよ。学校で教えていることがあって、研究室に新しく入ってくる学生を面接したりするんです。そのとき、ドアを開けて入ってきた瞬間に、もう「あ、この学生はいいな」と、だいたい見抜いちゃうんですよね。雰囲気とか、真面目そうだとか、明るそうだとか、その反対の感じとかもだいたいわかっちゃいますね。だからやっぱり身なりとかそういうことはすごく大事だし、日ごろからの生活態度みたいなのをちゃんとしておかないと、それがそのまま出るっていうのがよくわかるんです。

あと、電話の話がありましたけれども、僕ね、これ若い人のことを言える人間でもないんですが、電話に関しては常々思っていることがあるんです。僕は会社なんかに電話して、いついつお話を聞かせてくださいと取材のお願いをしたりするんです。電話をする僕は、相手には初めて話す人でしょ、お互いに顔を知らないわけですよ。それなのに、僕の申し入れに対して、「うん、そうそう」とか、「あ、そうね」とかのやりとりをする。僕この何年か、そういうケースによくぶち当たるんですよ。ムッとくるんだけれどもね、我慢してそれは話しするんだけれども、今の言葉でいうと「いかがなものかな」という感じなんですよ。

親密さと馴れ合いの区別がついていない。親密にやりたいというのはわかりますけど、初めて話す人ですよね、会ったこともないわけでしょ。しかも、こっちは年齢的には上だということは、話し方とか声でわかるわけですよね。どんなバカなやつか知れないけれども、やっぱり目上の人はたててほしいと思うし、初めての人にはちゃんと敬語を使ってほしい。そして緊張感を持って電話をしてほしいなと思うんです。でも、あんまりないんですよ、そのへんが。

だからときどき、取材やめて説教してやろうかなあと思ったりすることもあるんだけど、それは抑えますが、なんか大事なことを忘れちゃっているんじゃないかなって。「長幼の序」という言葉があるけどこんな言葉はもう死後になりましたね。上と下の順序、秩序というものがあるんだからそのへんを考えてやらないと。電話というのは、その人が出た瞬間にその人が会社そのものになっちゃいますよね。企業そのものの代表になっちゃいますから。僕にもその言葉ははね返ってはくるんだけれども、マナーというよりも人間としての当たり前のことなんだなっていう気がするんです、これも、まあこんなことも教えなきゃいけないのかなと、ちょっと残念な気もしますけどね。

EARTH NOW、今週は「今さら聞けないビジネスマナー」と題してお送りしています。今日、木曜日は「サービスにおける真実の瞬間」についてお話をうかがいました。明日の金曜日は「ビジネスマナーは職場の居場所を確保する近道」というテーマでお送りします。

(出典:J-WAVE『Jam the WORLD』2002年4月4日放送分)

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